筋本農園について

すべては美味しい梅干しを作るために

こだわり栽培の南高梅 独自の特許製法 高級調味材料


美味しさの秘密、筋本農園の特許製法

美味しい梅干しを作るには
まず、優良な南高梅の樹を育てるところからはじまります。
美味しい梅干しの第一条件は梅の実そのものが上質であるということです。
梅の美味しさは梅の実そのものの質がすべてを決めるといっても過言ではありません。
どんなに素晴らしい味付け・製法であっても
梅の品質が伴わなければ梅干しとしての食味は半減してしまいます。
当園では紀州みなべに約3haの梅園を所有し700本の優良な南高梅を育てています。

「南高梅のふるさと」
南高梅が生まれそして育まれた、このみなべの地で
私たちは梅と向き合いながら梅を栽培しています。
「優良な南高梅を育てること」それが「南高漬」「紀州梅干」を作る手始めです。

美味しさの秘密、筋本農園の特許製法

上質な梅干しに選び抜かれた調味食材。
美味しい梅干しを作るうえでもう一つ大切なことが調味(味付け)です。
「南高漬」「紀州梅干」の味付けは
当園が長年にわたって探し求めた
こだわりの調味食材を使用しております。
はちみつ、昆布だし、本みりん、黒味醂等
吟味された調味食材をふんだんにバランスよく使用し
「南高漬」「紀州梅干」の味が生まれます。

美味しさの秘密、筋本農園の特許製法

上質な梅、選び抜かれた調味食材がそろえば、
それを最大限活かす製法が重要です。
長年の間に培われた製法・経験・絶妙な塩加減が素材の良さを活かします。
当園では
独自の特許製法を開発することにより
“酸味”“酸っぱさ”の原因である酸分を
梅本来の風味はそのままに低減することに成功しました。
特許製法は
大変、時間と手間のかかる製法ですが
美味しい梅干しを作るためにこの製法を用いています。
酸味を抑えることで調味食材が持つ本来の“味”が引き立ち、まろやかな味になります。
保存料を使わず、酸味を下げることは従来の方法では難しかったのですが
当園独自の特許製法で実現しました。

美味しさの秘密、筋本農園の特許製法

美味しい梅干しを道のりに終わりはないと考えています。
この方法が現時点では最善でも、
もっと美味しく、もっと良い食感、後味や前味といった味覚の感触など
常にお客様のご意見やご要望をうかがい、
また新しい調味食材や製法など常に研究しながら
「美味しい梅干しとは」という課題に取り組んでいます。

南高漬が出来るまで



1.収穫

6月は収穫の季節です
最も忙しい時期ですが、1年間頑張って育てた梅が収穫出来る嬉しい時期でもあります。今年も良い梅が出来ますように。

1.収穫準備

完熟収穫された梅は熟しきっているのでその日の内に漬け込まなければなりません。この作業は丁寧かつスピーディーにこなさなければなりません。

2.成熟

梅が熟してきました。収穫用ネットが敷き終わる頃、熟した梅は少し黄色みを帯び、表面に艶が出てきます。(6月中旬頃~)写真のように梅が黄色く熟してくるとそろそろ梅が落ち出し、本格的な収穫シーズンの到来です。6月初旬にも落ちる梅が有るのですが、これは早熟の梅で梅干に加工しても柔らかく漬け上がらない為、南高漬にはなりません。

3.収穫

落ちた梅は、傾斜地なら写真のように一番下まで集まってきます。この完熟し落ちた梅は1日2回全ての畑を回って収穫されます。多い日にはコンテナに200杯以上(4トン)の南高梅が収穫されます。集められた梅はその日の内に選別・選果・洗浄され梅干として漬けこまれます。

次の工程

1.選果・洗浄機

収穫された梅に対してまず最初にすること。それは選別です。選果・洗浄機は、文字の通り選果と洗浄を同時に行う機械です。とても大きくて大掛かりな機械ですが、みなべ町のほとんどの梅農家はこの機械で選果・洗浄をしています。

2.選果

選ばれた梅だけを使用
完熟収穫された梅は熟しきっているのでその日の内に漬け込まなければなりません。この作業は丁寧かつスピーディーにこなさなければなりません。

2.梅の選別・洗浄

さらに選別。選別台で、傷の有る梅・つぶれた梅を抜き出します。洗浄機(右の写真)は、ブラシを回転させながら水をかけて梅を洗浄します。黒い部分がブラシです。収穫された梅に傷が付かないよう洗浄出来る工夫がされています。

3.選果機

選果機へと送られた梅は、大きさ別に分けられます。選果機は大きさ別に穴が開いていて梅を大きさ別に選り分ける仕組みになっています。右の写真は選別・洗浄・選果された梅です。大きなコンテナに入れられて梅倉まで運ばれます。

次の工程

3.漬込み

収穫した日のうちに
漬け込みは永年の経験と勘が要求される工程です。収穫した梅をその日の内に選別・洗浄・選果し、漬け込みしなければならないので夜遅くまでかかることがあります。

1.塩分20%で漬込み

梅倉へ運ばれて漬込タンクへ粒の大きさ別に4L・3L・2L・Lと四段階に分けて、漬け込まれます。この時点では梅250Kgに対して塩50Kg(約20%)の割合で漬けこまれます。(粒の大きさ別に若干塩の割合を変えています)。使っている塩は原塩と呼ばれる海水から取り出された塩です。写真のようなタンクが7本もう一回り大きなタンクが17本あり、最大70トンの梅を漬込むことが出来ます。

2.昔ながらの石

タンクが一杯になると板でフタをして重石の河原石を乗せます。重石に河原石を使うのは昔と変わっていません。プラスチック製の重石もあるのですが、園主曰く、河原石は大きさがマチマチだからこそ大きさの異なる石を組み合わせることでバランスよく、また細かい微調整が効くそうです。フタをして重石をかけ終るとポンプで循環をします。タンクの下から梅酢をくみ上げ循環させることにより早く塩を梅になじませることができます。また循環することによりタンク内の塩分濃度を一定にする事が出来ます。

3.琥珀色のブランデー

まるで琥珀色のブランデーのように良い色でしょう。思わず飲んでしまいたくなるような色ですね。この梅酢が澄んでいれば澄んでいるほど良い漬かりなのです。左の写真と比べて重石を減らしているのが判るでしょうか?45cm程沈んだところで3分の2くらいに重石を減らします。重石を途中で減らすことにより紀州梅干、独特のふっくらした梅干に仕上がります。

次の工程

1.緊張の瞬間

梅雨が明けた7月下旬、漬込みタンクのフタを開けます。漬上がりが悪いと梅が潰れてしまいほとんど製品にならない事があるので、フタを取る瞬間は永年梅干作りの携わっている私達も緊張します。この時点では、梅はまだ黄色で、天日に干され乾いて干し上がるにつれ、梅干本来の肌色に変わっていきます。

4.天日干

太陽の力で梅干しへと
梅雨があける7月下旬頃、いよいよ梅干作りの最終工程・天日干が始まります。真夏の炎天下で梅達は鍛えぬかれ、味・色ともに最高の紀州梅干へと成長して行きます。

2.天日干

軽く水洗いしてセイロ(写真左)に並べられた梅は梅干用の温室ハウスへ運ばれて一面に並べられます。この梅干用の温室ハウスは窓や入口を締め切ると室温70度以上になります(※1)。この温度と強い日差しによって梅は鍛え抜かれ、本来の紀州梅干らしい肌色になります。※1温室の室温を計ろうと温度計(MAX50度計測可能)を設置しましたが室温計が振切って壊れてしまいました。

3.梅独特の香

温室に入ると生梅独特のいい香りが漂っています。昔から炎天下の梅干作業で、日射病で倒れた人はいないと言われています。この香りのおかげでしょうか。1日干すと写真の様に少し肌色になってきます。この後紙のシートを敷いて裏返し、ムラなく梅干が乾くようにします。

次の工程

5.熟成・脱塩

熟成と特許取得の脱塩
成長に眠りは欠かせません。太陽をいっぱいに浴びて育った梅たちも、熟成という名の眠りにつきます。その期間は、実に約1年。その間に梅は、内に込めた旨みをさらに増していき、目覚めた後は特許取得の脱塩行程が待っています。

1.熟成

干し上がった梅干は、さらに徹底的に厳選(固い梅、傷の有る梅、潰れた梅を取り除きます)され10Kgの樽に詰められて梅干貯蔵庫に運び込まれます。梅干貯蔵庫は窓が少なく熟成中の梅干に光が当たらない様にしています。※ここで約1年間の熟成の眠りにつきます。その後、南高漬は2次加工で塩分を下げて調味され、白干梅は熟成後、小分けされお客様の元に出荷されます。

2.水洗い

1年間寝かされた梅干は熟成倉庫から出され水洗いされます。

3.脱塩行程

水洗いの後、特許工程の脱塩工程へと移ります。この工程では塩分・酸分(クエン酸)を下げると同時に南高漬としての下味をつけます。この際に効果を発揮するのが、特許を取得した当園の脱塩行程技術です(下記)。

4.調味行程(南高漬)

南高漬としての味をつける工程です。材料には味醂・ハチミツ・天然昆布エキス・黒砂糖を中心に使用します。高級な調味材料を使用することでコクのある味ながら後味がサッパリします。また調味工程でさらに塩分を約9%まで下げます。調味工程12日の漬け込みで南高漬は出来上がります。

次の工程

6.樽詰め・出荷

そして皆様のお手元へ
いよいよ最終工程。繰り返し行ってきた選別をまたまた行い、選び抜かれた梅だけを樽詰めです。お客様の喜ぶ顔を想像しながら、おいしく育った梅を、ひとつひとつ丁寧に詰めてゆきます。

1.樽詰め作業

調味工程を終えた梅干は手作業で樽詰めされます。このときにB級品・つぶれ梅等を選別します。(選別は白干梅時点2回、水洗い時、樽詰め時の計4回行います)厳選され厳しい規定をクリアした梅のみが南高漬となります。

2.出荷作業

当園は包装・のし紙・紙袋等ほとんどの行事ごとに対応できるよう努力しております。また出荷についても商品数が少ない分、納期が早く、お客様にストレス無くお届けさせて頂いております。


よくあるご質問

農園とは言うけれど本当に農業はしてるの?

はいしています。
紀伊水道を望むなだらかな丘陵地に4haの梅園を所有し、そこで約600本の南高梅を栽培しております。そこで栽培された南高梅を自家農園にて加工・販売を一貫して行うことでお客様に安心かつお求めやすい価格で梅干を販売しております。

農薬は使用していますか?

はい使用しています。
使用しておりますが、梅は比較的に低農薬で、当園の梅園は病気が発生しにくい所に立地しておりますので収穫までに4回程度の農薬散布ですみます。
また低農薬化には日々努力しております。低農薬化はお客様にも喜ばれる上、農家にとっても大きなコスト削減につながります。

栽培している梅は全て南高梅ですか?

いいえ違います。
厳密に言うと違います。紅南高梅、小粒南高梅、内田梅を5%ほど栽培しています。これは南高梅は他家受粉といい、南高梅単体では実をつけることが出来ません。結実させる為には、他品種の花粉を受紛する事が必要です。当園では、受粉樹として紅南高梅、小粒南高梅、内田梅を600本ある内の5%ほど南高梅の受粉樹として栽培しております。また、この受粉樹達も南高梅の亜種で南高梅に劣らない優秀な品種です。

有機栽培ですか?

はい。有機肥料のみ使用しています。
有機肥料のみで栽培しています。有機肥料は人間で言うと普通の食事で、逆に化学肥料は薬のようなものだと思います。普段からバランスよく食事(施肥)をしていれば健康でいられるようなものです。しかし科学肥料を否定している訳ではありません(当園は使用しておりませんが)。化学肥料は、樹での吸収が早く、収穫した後の弱った樹にはとても効果があるようです。人間でも薬に頼らなければならない時があるように、樹にも又、化学肥料に頼らなければ樹の健康を損なう時があり、有機肥料・科学肥料、いずれを使うにしろ樹の健康を維持する事が大切だと考えます。

南高梅は和歌山でしか育たないってほんと?

間違いです。
条件さえ合えば何処でも育ちます。現在では和歌山県はもとより、三重県、九州、外国では中国などでも栽培されています。しかし和歌山県の紀南地方は気候が温暖で、雨が多く梅作りに適していることは確かです。
また、紀州梅干が品質的に優れているのは、この地方は昔から梅作りが盛んで、
梅栽培、梅漬の技術や設備が各農家、梅加工業者に浸透しているためだと思います。
栽培する人のソフト・ハードの部分で進んでいることが紀州梅干が優れている大きな要因だと思います。

青梅の販売は?

申し訳ありませんが致しておりません。
大変申し訳ございません。青梅の販売はしておりません。
よくお客様から「梅農家なら青梅を販売して当然じゃないの?」と言われますが、当園では完熟収穫にて収穫しております関係上、青梅での出荷はしておりません。

筋本農園のご案内



梅の本場 みなべ

最高の南高梅を

梅の本場紀州みなべに所有する、約4ヘクタールの梅園。
豊かで清らかな自然環境の中、太陽の光をいっぱいに浴びた最高の南高梅をしっかりと育てています。

筋本農園のこだわり

自家梅園からの一貫生産

当園では、原料となる梅の大半を自家梅園でまかなっております。栽培から一貫して自分達の手で行うため、最高の品質にこだわった梅干作りに取り組めます。

肥料は有機肥料のみ

有機肥料にこだわった土づくり

使用している肥料は、こだわりの有機肥料のみ。
梅にやさしく、健康的な実をみのらせる木が育ちます。

自社工場での品質管理

安全、安心の品質管理

梅の本場、紀州みなべの中心を流れる南部川のほとりに筋本農園の本社工場があります。この、周りを梅畑に囲まれた静かな環境の中でじっくりと梅干を製造しております。この本社工場では主に二次加工と発送作業をしております。品質管理室をはじめ完全密室の樽詰め場など、さらなる品質向上を目指した施設を多数導入しております。

筋本農園の「紀州梅干」とは

こだわり栽培の南高梅 独自の特許製法 高級調味材料
美味しさの秘密、筋本農園の特許製法

旨味引き立つ、筋本農園の特許製法

塩のみで漬け込まれた梅干は、塩分約24%と、とても塩辛く食べにくいですが、当園独自の特許製法を用いることにより、保存料・防腐剤を使用することなく塩分を約9%にまで下げることに成功しました。
また、従来下げることが難しかった酸分も約2.3%(従来の梅干の約3分の1)まで下げることで、酸味が抑えられ旨味が引き立ち、今までにない味わいの梅干に仕上がりました。
こだわりの調味料

最も梅干に適した梅「南高梅」を
こだわりの調味食材で

特許製法を駆使し、塩分と酸分を自在にコントロールすることで保存料や防腐剤に頼ることなく塩分を約9%までさげています。
また調味材料には、国内産蜂蜜・黒糖・昆布エキス・味醂などこだわりの調味材料を使用しております。高級な調味材料を使用することでコクのある味でありながら後味がサッパリするのです。
肥料は有機肥料のみ
こだわりの調味料

南高梅だからこそ出せる味

完熟させた南高梅は、梅干に漬けこんだ場合、果肉が柔らかで薄皮の梅干が出来あがります。これは 最も梅干に適した梅といえます。また2次加工(調味梅、当園では南高漬)した場合、格段に味ののりが良く完熟した南高梅で無ければ当園の“南高漬”の味は出すことが出来ません。
当園は、この南高梅専門の梅園を約4ヘクタール所有し、そこで約600本の南高梅と紅南高梅を育てており、出荷する梅干の大半を自家農園にて賄っております。
当園が自信を持ってお勧めする梅干を、是非一度ご賞味下さい。

1. 南高梅は格段に大きな実をつけます。

左の写真は南高梅の実と他品種の実を比べた物です。 (左が南高梅で右が他品種です) 写真からも分かるように、南高梅が格段に大きいことがわかります。土地の条件等によって、粒の大きさは変わりますが、同じ条件で南高梅と他品種を作り比べた場合、南高梅は格段に大きな実をつけます。

2. 南高梅の実はとても肉厚です。

南高梅と他品種の梅を輪切りにして種の大きさを比べてみました(左は南高梅、右は他品種)。
写真からもわかるように、南高梅の実の方が大きいにもかかわらず種は、ほとんど同じ大きさです。種が小さく、粒が大きいということは゛肉厚"と言うことになり、それが梅干に漬けるのに最も適した梅であるという事につながります。

3. 鮮やかな紅色の実をつけます。

南高梅のもう一つの特性は、鮮やかな紅色の実をつけることです。これは、全ての実が紅色になる訳ではありませんが、太陽の光が当たる所の実は、真紅の鮮やかな紅色が付き、とても美しい実をつけます。太陽の光を一杯に浴びた紅色が、南高梅の人気の一因でもあります。

発祥と由来

原木の発見、そして普及

紀州みなべに高田貞楠と言う庄屋があり、その畑より南高梅の原木は発見されました。
当時、紅色鮮やかで大粒の実の成る梅は大変珍しく、その穂木を梅優良母樹選定委員会が優良母樹として選定し南部川村の梅農家に栽培を推奨したのが始まりです。

「南高梅」と言う名前は梅優良母樹選定委員会長を南部高校園芸課の教諭が勤めており、その南部高校の生徒も調査に参加したことから南部の「南」と高校の「高」をとり南高と名付けられたと云われております。また、南部の高田さんの畑より発見されたところから南部の「南」と高田さんの「高」を取り南高と名付けられたとも云われています。

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